第80章 最終章・もう1つの花言葉
そんな表情を見てクレアは想う。
1日の殆どの時間を真顔で過ごしているリヴァイ。
リヴァイの笑顔はとても貴重だ。
もっともっと…笑顔の時間を増やしたい。
だからこれからは、リヴァイがつられて笑ってしまうくらいに、自分はいつも輝くような笑顔でいよう。
昼は真っ青な空をキラキラと照らす太陽のように、そして夜は暗闇を照らす満月のように。
自分はそんな存在であり続けたい。
大丈夫。
きっとなれる。
太陽にだって、満月にだって、愛する人のためならなんにだってなれる。
だって私は、ハンジ班の奇行種だから…
「兵長…!!」
「クレア…」
クレアは笑った。
リヴァイの笑顔が1秒でも長く続く事を願いながら、クレアは眩い程のキラキラの笑顔で…
思いきり笑った。
そして2人は満面の笑みで抱き合った。
愛し合う夫婦として新しい門出を迎えたリヴァイとクレア。
過酷な運命にも負けずに愛を成就させた2人の未来に、どうか幸多からん事を…
2020,11.11
「ハンジ班の奇行種」
ーFinー