第79章 海を見に行こう!
リヴァイも海を見る事ができて、嬉しいのだろうか。
自分と一緒にいる事を楽しいと思ってくれているのだろうか。
もしそうだとしたら、1分でも1秒でも…この時間が長く続いて欲しいとクレアは願う。
いつだってリヴァイは、1番苦しい所で仲間のために戦ってきた。
その苦しさからほんの一時でも解放された気分になれるのなら、自分はその時間を何がなんでも守りたい。
エレン達に見られているのは恥ずかしい。
ハンジに後でなんとひやかされるか、考えるだけでゾッとする。
でも、それでもいい。
戦う事ばかりに慣れてしまったリヴァイの心が少しでも軽くなるなら、恥ずかしくなるのも、ひやかされるのも、なんて事ない。
そんな事を考えていたら、クレアの両腕は自然とリヴァイの背中にまわった。
「ふふ、何も悪くありません。」
「それでいい…」
抱きしめ返してきた腕と、クレアの返事に満足したリヴァイは静かに笑みを浮かべた。
広大で美しい海の真ん中で、ただひたすらに愛しいクレアを抱きしめる。
そんな極上の幸福に浸りながらリヴァイは、チラリと104期の方を見ると実に大きな独り言を呟いてみせた。
「あぁ…クレアのおかげで臨時収入が入りそうだ。今夜はどこか飲みにでも行くか……」
「「「…………!!!」」」
幸せを堪能するリヴァイとは裏腹に、104期の表情がさらに凍りついたなんて…
言うまでもないだろう。