第75章 導きと再会
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「クレア…!!ねぇ…!クレアってば!!」
誰かが…呼んでいる。
「クレア起きて!ねぇ…起きて!!」
この声は、大好きだった…親友の声……
でも…どうして…?
「え……!?」
懐かしい声にパッと目が覚めたクレア。
目をあけると、そこには死んだはずのフレイアがにこにこと笑っていた。
「やっと起きた!!いつもクレア早起きだったから、起こしたのなんて初めて!!ヘヘッ!」
「ど、どうして…フレイアが…いるの?っていうか、ここは…?」
身体を起こすと、辺り一面小さな紫色の花で埋め尽くされている。
クレアは、この花の名前を知っていた。
この花は、シオンの花。
フレイア達が死んだ時に、ハンジがクレアを励ますために連れてきた丘に咲いていた可愛らしい花だ。
だが、ここはあの時連れてかれた丘ではない。
どこまでも続く広大な大地に、隙間無く満開になっているシオンの花、そして死んだはずの親友の姿。
「…フレイア……まさか…ここって…」
「うん。死後の世界の入口…」
「……そ、そんな……」
にっこりと笑ってクレアの問いに答えたフレイア。
フレイアは自分が迷わないように迎えにきたのだろうか…
にこにこと笑っている理由がわからず戸惑っていると、フレイアの後ろから1人…また1人と知っている人物がクレアの前に現れた。