第73章 リヴァイ・アッカーマンの誓い　Sideリヴァイ

そして、やっとの思いで追いつくと、そこには四肢を切り落とされたベルトルトがエレンに抱えられていた。




エレンは生きていやがった。

しかも、ベルトルトを仕留めている。


エレンが生きているならクレアは…？ハンジは…？


聞きたい事が山程あったが今はこの目の前にいる死に損ないを急いで始末士ねぇと…エルヴィンの死が無駄になっちまう。


エルヴィンの命と引き換えなんだ。

誓いは必ず果たさなきゃならねぇ！！






エレンは獣の中身と何か話してやがるが…いったい何を話してるんだ。


エレンの側まで飛びおりようとしたが…その前に気付かれちまった。





「オイ…！？ウソだろ！？ここまで追って来やがった…化け物め…」




化け物に化け物だと言われる筋合いはねぇ…




「あぁ…わかったよリヴァイ、痛み分けで手を打とう。ベルトルト、悪いがお前はここまでらしい……エレンいつかお前を救い出してやるからな…！！」




そう捨て台詞を吐いて逃げ出したが、俺は逃がすつもりはない。




「今のでガスが完全に切れた。奴を追う！！ガスと刃を全てよこせ！！」



「…はい！！」



「急げ！！」





本当は巨人の力を奪うべきだが、逃げられるくらいなら殺す。

ここで殺さなければ終わらない！！

また同じ事の繰り返しだ！！





俺は早く装備をよこせとエレンを急かしたが、振り向くとエレンは俺の顔を見て叫んだ。




「へ、兵長！！アルミンが！アルミンが息を吹き返しました！！」



「なんだと…？！」




細かな事情まではわからなかったが…

今エレンはすぐ側で黒焦げになっている死体を“アルミン”だと言った。

この様子だと…

ベルトルトを仕留めるのに、アルミンが犠牲になったのだと考えていいだろう。