第70章 前夜・交わる想い
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「………………」
気を失ったクレアは、頬を真っ赤に染めて息を上げている。
身体も汗やら自分の射精した精液やらでベタベタだ。
ひとまずリヴァイはベッドからおりて水さしに入っている水をそのまま煽ると、クレアに口移して飲ませてやった。
「ん……んん………」
飲み込みきれなかった水が口の端から溢れると、それを親指で拭ってやり、リヴァイは汗と涙で濡れている髪を撫でながらその愛しい顔を見つめる。
蜂蜜色に輝く髪の毛も、大きな瞳も、小さな唇も、柔らかい頬も、どこをとっても胸が締めつけられる程に愛おしい。
いつまでもこうして可愛い寝顔を見つめていたいが、カーテンの隙間からは薄っすらと太陽の光が入ってきている。
いくらリヴァイでも集合時間まで少し眠らないと、万全な体制とは言えなくなってしまう。
「はぁ……」
名残惜しいがもうタイムリミットだ。
リヴァイは湯で絞ったタオルでクレアの身体を拭いてやると、自身もシャワーを浴びてベッドに入る。
愛しくて小さなクレアを腕の中に抱いて、無事の帰還を願いながらリヴァイは目を閉じた。