第69章 仲間
「……チッ、なんでこうなるんだよ。」
2人で夕飯を楽しもうと思ったリヴァイだったが、不衛生な先客と、賑やかすぎる部下が乱入してきてしまい、“2人きりの夕飯計画”は見事に失敗に終わってしまった。
「それにしても…定時でピッタリ終わらせてクレアさんの所にかけつけるなんて、兵長も優しいですね!!」
「あまりにもピッタリと終了したのでみんなで不思議に思ってたのですがこういう事だったんですね!!」
「……………」
エレンの言葉に、サシャやジャン達は賛同する様にあれやこれやと盛り上がる。
エレンは何気なく言ったのだが、リヴァイはあまり突っ込まれたくなかった様で、不機嫌な顔でエレンを睨む。
「その様子だとリヴァイ、エレン達には内緒だったみたいだね?アハハハ!!残念だったね〜!!」
「うるせぇぞ、クソメガネが!!」
不機嫌なリヴァイに、なんの悪気もなく油を注ぐハンジ。
横で見ていたモブリットは、そんな2人のやり取りを見て冷や汗が止まらなくなってしまう。
「へ、兵長…!!2人でいただくのはもちろん楽しいですが、たまには皆さんでワイワイと食べるのも悪くないと思いますよ…?なので、ご機嫌直して食べませんか?」
「はぁ……」
またもや104期やハンジの味方をしたクレアに、盛大なため息をついたリヴァイだったが、クレアもバカではないし、リヴァイの気持ちがわからないわけでもない。
ため息をついたリヴァイの頬にそっと顔を近づけると、皆に聞こえないように囁いた。
「そのかわりに明日のお昼…兵長がいらしてくれるのを…待っていてもいいですか…?」
「…!?」
そう言って顔を離すと、少し照れくさそうに笑うクレア。
クレアの中々大胆な“お誘い”に、リヴァイの表情が少し緩む。