第67章 約束
天井に向かって隆起している自身の熱源の先端からは、待ちきれないと言わんばかりにじわじわと体液が漏れ出てしまっているが、モブリットはかぶりを振りながらタリアの蜜壺の愛撫を続けた。
「はぁ…あぁ…それなら、もう…挿れて…?」
「え…?!」
「ここは娼館よ…我慢なんてしないで…?お願い…私も、モブリットが欲しい……」
「タリア…?!」
潤った唇から吐息の様に囁かれた大胆な言葉は、モブリットの中でまだなんとか正気を保とうと奮闘している理性を、いとも簡単に壊しにかかる。
色っぽく囁く声は、妖しく鼓膜を刺激し、脳内の正常な判断さえも鈍らせてしまう。
今まで自分は、男の生理を含めてそれなりに…
いや、言ってしまえば人より欲望に自制のきく人間だと思っていた。
だがこの状況はどうだろうか。
目の前で頬を上気させながらモノ欲しげに自分を見つめる女に、理性のタガは崩壊寸前だ。
こんなにも自分を制する事ができなくさせた人間は、後にも先にもおそらくタリアだけだ。
きっと…自覚しきれてない程、自分はタリアに溺れているのだろう。
もう…完敗だ。
なんの遠慮もない直球の誘いに、もう抵抗する事はできなかった。
蜜の滴る女の園から指を引き抜くと、モブリットはタリアの太腿を掴んで脚を大きく開いてみせる。
「…あぁ………」
好きな男から局部をまじまじと見つめられ、思わず身体をよじろうとしたが、非力なタリアでは勿論だがかなうはずもなく、恥ずかしい姿を晒す事しかできず、両手で顔を隠してしまった。
「タリア…今日は、手加減できそうにない…自分の欲望のままに君を滅茶苦茶にしてしまいそうだ…それでも…許してくれるか?」