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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第60章 新・リヴァイ班、始動





「今、駐屯兵団は総動員で壁を哨戒している。そりゃとてつもない労力と人員が要るわけだ…城壁都市の警備が手薄になるばかりか、治安の維持すらままならない。街は今この状況に輪をかけて荒れている。ウォール・マリアを奪還しなければならない…以前よりも強くそう思うよ。」



巨人オタクのハンジなら真っ先にエレンの巨人化実験をやりだすと思っていたリヴァイだったが、なんだか様子がおかしい。

ハンジだけではない。

モブリットも、ニファも、ケイジもパドリックも、そしてクレアも、みな険しい顔をしている。



「皆を早く安心させてあげたい…人同士で争わなくても生きていける世界にしたい!だから…一刻も早くエレンの力を試したい。今度は恐れずに試そう。硬化の能力はもちろん、巨人の詳細な情報を、特に…巨人を操ったかもしれないって…すごい可能性だ。もし本当にそんな事が可能ならこの人類の置かれている状況がひっくり返りかねない話だよ!だから!グズグズしていられない!早く行動しないと…いけない!…だけど、まだエレンにはしばらく身を潜めておいてほしい…」




そこまで言うと、ハンジは俯いてしまった。




「え?」


「それは…なぜですか?」


エレンにアルミンは理由が分からず声を上げたが、口を閉ざしている者全員同じ気持ちであろう。


「そ、それが…我々が思っていた以上にこの状況は複雑な様なんだ。」




すると、黙って聞いていたリヴァイが小さくため息をつきながら口を開く。



「何だ…俺はてっきりお前らがここに来た時から全員がクソが漏れそうなのを我慢してるのかと思っていた。今もそういった顔をしている。一体なぜお前らにクソを我慢する必要があるのか…理由を言えハンジ!」







「ニック司祭が死んだ……」







ボソリと呟いたハンジの言葉に皆自身の耳を疑った。





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