第60章 新・リヴァイ班、始動
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一方その頃リヴァイ達は……
昨夜到着したリヴァイとコニーも加わり、新・リヴァイ班顔合わせ朝食の時間となっていたのだが…
「………」
「………」
「………」
誰も口を開く者はいなかった。
そう、彼らは昨夜到着したリヴァイから掃除の駄目出しをされ、夜中までやり直しをさせられていたのだ。
そのため皆寝不足だ。
エレンは“だから言ったのに!”と言いたげな顔をしているし、長距離移動をしてとばっちりをくらったコニーはうつらうつらとし、サシャに限っては食べながら寝ていた。
シャキッとしているのはミカサただ1人だった。
「オイオイオイオイ…なんで朝からこんなに暗い食卓につかなきゃならねぇんだ。お前らこれから葬式にでも行くのかよ…」
ため息混じりにリヴァイが心底呆れた口調で呟くが、それなら掃除のやり直しは今日でも良かったのではと言い返したくなる。
だが、相手は人類最強の兵士長リヴァイ。
誰もたてつく者はいなかった。
沈黙の気不味い朝食が済み、104期達が片付けをし、それぞれの馬の手入れが終わるとハンジ達が到着した。
「ハンジさん!早かったですね。すみません、今ちょうど色々片付いた所で…中に入って下さい。僕達お茶の用意をします。」
「あ、あぁ…すまない…」
ハンジの到着に気づいたアルミンが6人を中に通すと、急いでお湯を沸かした。
リビングにあるダイニングテーブルだけでは座る場所が足りないため、ソファや予備のイスなど、ジャンとエレンで用意をしている間にアルミンとミカサ、ヒストリアがお茶を淹れる。
全員が揃うと、改めてヒストリアが自身の生い立ちを皆に語った。
やはり、ヒストリアはニックの言った通り、この壁の秘密を知る血族の末裔だった。