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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第53章 謎と疑惑と真実





「えぇ?!ハンジさん…あの1番……じゃなかった…2番目に小さな子ですよ!!」


エレンはチラリとクレアを見ると少し気不味そうに言い直す。



「エレン……」



確かに彼女は小さいが、そのさらに上をいく人物が目の前にいる。

そこはわざわざ訂正を入れなくてもいいと思ったクレアだったが、紛れもない事実なだけあって何も返せなかった。




「へ?2番目に小さいって…?」



「それと、金髪で、長い髪で…えーと、あと、かわいい!」



「え?!」



アルミンの言葉でますますこんがらがるハンジ。

ハンジの中では小さくて金髪で長い髪でかわいい存在はクレアなのだ。

しかし、よくよく新兵の顔を1人ずつ思い出してみると、確かにクレアに似通った顔がいたのを想い出す。

しかし…



「ユミルといつも一緒にいる子です。」



「え…?」



ミカサの言葉に、とある重大な事を思い出すハンジ。



“ユミル”



そこまで変わった名前だという印象は受けなかったが、このユミルという名には大きな謎があったのだ。



リヴァイもクレアもこの状況でハッとなる。



「おいハンジ…ユミルって、前にクレアが壁外で拾ってきてた手帳に書いてあった名だよな?…これは偶然か?」



「いや…どうだろう…」



なぜこうも、104期ばかりなのだ。

ハンジの頭の中も段々と混乱の色を見せる。



「と、とにかく行こう…まずは壁の穴の確認と、それと…彼女の安否を確認しなければ…リヴァイ、後は頼んだよ!!」



「あぁ…了解だ……」



準備の整ったハンジ達は、松明を片手にウォール・ローゼ内へと入って行った。








ードカドカドカドカ!!!ー



「分隊長!進路はどうしますか?!」


「こうも暗いと難しいな……」


ハンジは地図を見ながら走っていると、ちょうど良いスポットを発見する。


「高い所から壁を見渡したい。南西の壁近くに古城跡があるから…まずはこの、ウトガルド城を目指そう!暗闇でも動ける巨人がいないという確証はないからね!みんな、前だけじゃなくて周りにも神経研ぎ澄ませて進んで!!」



「「「はい…!!!」」」



進路の決まったハンジ一行は、全速力でウトガルド城まで向かう事になった。


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