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ハンジ班の奇行種【進撃の巨人/リヴァイ】

第49章 104期入団






ワイヤーと杭で固定された巨人に、ハンジが長槍で目を突き刺している。

やはり痛いのだろうか。

断末魔の様な叫び声がこの一帯に不快に響き渡る。
周りの兵士も衝撃が強すぎたのか、顔を歪ませながら微動だにしない。



「…………」


この目の前にいる巨体は、大切な家族や大切な仲間を無惨にも食い殺してきた憎き相手だ。

かわいそう等という感情は一切なかったが、クレアはここまで間近で巨人をじっくりと見る機会などなかった為、なんとも言えない気分だった。


いつもは巨人の姿を発見すれば即討伐だ。


急所のうなじ以外の一方的な攻撃を受ける姿を見るのは初めてだった。




「あぁぁぁぁぁああ…!!!!」



「ぎゃあああああああ!!!!」





断末魔の様な叫び声を上げる巨人に、涙を流しながら痛がるビーンの目に槍を突き刺すハンジ。

もうどっちがどっちの叫び声だかわからぬ程の絶叫ぶりだった。






────────────────




そして今日の実験項目が終了すると、ハンジはすぐに執務室にこもりアレコレと実験結果をまとだす。

こういう時のハンジはとにかく紙に殴り書きをするので、クレアは放り投げられた紙を1枚1枚目を通しながら順番通りに丁寧に清書をする。


その間、モブリットは本来ハンジがするべき事務仕事をなんとか急ぎ足で片付ける。




「よし!コレでオッケー!!クレア?清書は書けた??」


「は、はい!あとコレで最後です。」


「よし!じゃあ行こう!!」


クレアが書いた清書を一通り目を通すと、ハンジはまた意味不明な事を言い出した。



「い、行くっていったい何処にですか?!」



「決まってるじゃん!!エレンの所だよ!!」



「え?そんなの聞いてませんよ!」



「今初めて言ったから当たり前でしょ?ほら!さっさと準備する!」



ハンジの暴走に終わりが見えず、モブリットもクレアも流石に疲労を感じていた。



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