第1章 序章
リーリーコロコロと虫の鳴く夜。
ある片田舎の農村の、どうということない農家の家の、片隅にある馬小屋に、男と女が1人ずついた。
「んっ…ん、ふっ…う」
「おいペシェ、もっと脚開けよ。やりにくいだろが」
男は女をペシェと呼んだ。
ペシェは馬小屋の壁に手をついて立っており、腰を男に掴まれていた。
「ハァ…自分が、下手なの…私のせいにっ、ん、しないでよ…」
「は?感じまくって濡れ濡れのくせに口答えしてんじゃねーよ、このド淫乱」
男はペシェのスカートをたくし上げて尻を露出させると、バチンと手で叩いた。
「ツゥッ…」
「養ってもらってるくせにナマイキなんだっつーの。オラ、おっぱい出せコラ」
男はペシェの上衣の前をはだけさせ、柔らかな乳房を乱暴に掴み出した。
敏感な蕾をつまみ、転がし、ひっぱり、好き勝手に弄ぶ。
「あんっん…ん、ハァ、ン…んくぅ」
紅潮するペシェの顔に、玉のような汗がツゥと伝った。
「あ〜あ、お前とももうすぐオサラバか。ま、いーけどな飽きてきたし」
「はっ、ハッ…う、んん…。え…?どういっ…ことぉ…?」
「ハッハ!やっぱまだ聞かされてねーのな!お前ね、ウチからおん出されるよ」
男はペシェの叔父の息子で、すなわち従兄弟にあたる。
ペシェは幼少期に両親を亡くして以来、叔父の家で育てられてきた。
「『流血公爵』がま〜た使用人募集してんだとさ。何回目だよ。いいねえ領主様は女がよりどりみどりで。…オイ、腰上げろ!サボんな!」
「ウッ、んんんっ…あ、ハァ…!」
「今回はうちの村からも1人出さなきゃなんねーんだってさ。で、お前が選ばれたワケ。ま、お前タダ飯食らいのイソーローだぁんね。そんくらい村の役に立ってもらわんとな」
「はっ、あ…うっ…あんっんう…」