第3章 友との再会
「難しいんだよ!」
「敬語はマナーだって」
阿保丸出しな敬語に、思わずツッコミを入れたを遠巻きに見ている視線に気付き其方へ目を向けると、先程の赤い彼が此方へ向かい歩み寄ってくる。
「少し、話を聞かせて下さい。貴女の事とここに来た経緯など」
「分かりました。」
「俺も行くぜ」
「タイガ?」
「いいだろ赤司、こいつ俺のダチなんだ」
「…無駄な私語を挟まないでくれよ。」
「……」
赤い彼に続き歩いた先には数人が輪になり腰を下ろしていた、赤司がその輪に加わったのでも彼の隣に座ると、タイガも逆隣に腰を落ち着ける。
「では最初に自己紹介からお願いします。」
「名前は、16歳になる年齢で今はアメリカ在住です。趣味はバスケと料理、それと空手です。」
「空手!?お前いつからそんなもん習い始めたんだ!?」
「タイガが引っ越してからだよ。」
「へぇ、お前がなぁ…」
「火神、口を挟むのはやめてくれないか?話が逸れる。」
「あっ、悪い」
「ちょっとええか?」
「アメリカ在住の繋がりで、火神と知り合いなんか?」
「はい、タイガとはバスケを通して知り合ったライバルであり、大切な友人です。」
「ライバルって、女の君が火神の?」
「こいつを女だと思って侮ると痛い目見るぜ?です。」
「…タイガ、それやめて。」
「わ、悪かったな!」
「火神が認める程の女性とは、余程バスケがお好きで努力をつまれたんですね。」
「……それ程の事はありません。」
何だろう、今の人
凄く違和感を感じた。人当たりの良い笑顔なのに目が全く笑っていないからだろうか?綺麗な顔立ちだから余計にあの能面のような張り付けた笑顔が怖い。
「…花宮、どうやらこのお嬢さん、お前の猫被りに気づいとるようやな」
「…チッ、もう少し探るつもりでいたが、何故気付きやがった?」
「……凄いですね、相手の油断を誘うテクニックだったんですね、タイガのお仲間だけあって、やはり皆さまハイスペックなんですね。」
「はぁ?」
「…、今それは関係ねーだろ。つーか相変わらずな能天気だな。」
「タイガが側にいてくれるから安心しちゃって」
「は、はぁぁ!?」
「何顔真っ赤にしてるの?