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[黒子のバスケ] ロックオン

第3章 友との再会


まず目を引いたのはそこに集まる人数だ、ざっと見て20人はいるだろう、しかも見たところ一人を除き男性ばかりで高校生なのだろう、同じジャージを着ている者同士が固まっていた。
そしてその全ての者達が此方を向いている。



「まず、報告を聞きたい。貴女は申し訳ないが少し待っていてくれますか?」

「分かりました。」



見た目的には同年代か年下にも見えそうな赤い髪の彼だけど、なぜか無意識に敬語で返していた。
何とも言えない圧を感じる。
それまで一緒に行動していた者達は皆赤い彼について行くので、邪魔にならない場所に移動しておこうと踵を返すと、その手を掴まれた。



「おい、何一人になろーとしてんだ」

「タイガ…いいの?お友達と一緒に行かなくて?」

「お前を一人に出来るかよ!何でここにいんだ?」

「……分からない、気が付いたら真っ暗な教室に寝てたから」

「お前も同じかよ…ったく、まさかこんな得体の知れねー場所で再会するとはよぉ」

「タイガ…大きくなったね。それに声変わりもしてるし、すっかり男みたいだ。」

「俺は昔から男だろーがっ!」

「ハハハ、そのノリツッコミは相変わらずか、中身は変わっていないようだね。」

「成長してるっつの!」



懐かしいなぁ…
タイガと出会ったのは偶然だった
アメリカに渡ったばかりの頃、友達も出来なくて一人ストバスでボールをついていた時、声をかけてくれたのがタイガで、あれ以来毎日の様に一緒にバスケに明け暮れていた。
そんなタイガが突然アメリカを離れると知った時は悲しくて泣きべそをかいたっけ…
でも、今も変わらず明るいタイガを見ていると自然と笑顔になっていた。



「な、なぁ…火神」

「えっ、ああキャプテン、なんすか?」

「なんすかじゃねーよ、誰だよこの人?お前の知り合いみたいだが」
「ああ、こいつは」

「待ったタイガ」

「何だよ?」

「私はここの誰とも面識がない、だから自己紹介なら皆の前の方が手間ではないでしょ?」

「まぁそうかもな」

「すみません、お声かけ頂いたのに」

「いや、別にいいけど…何つーか、意外だったよ」

「何がですか?」

「火神の馬鹿の友人にしてはしっかりしてるから」

「んだと!?馬鹿ってなんだよ!っです!」

「……何、今の日本語?敬語になってないだろ」

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