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[黒子のバスケ] ロックオン

第7章 お前だけは許さない


不意に見せる憂いた横顔や、火神にだけ向けるホッとしたような笑顔が、きっと本来の彼女で、ずっと無理をして俺たちに壁を作り気を張っているだけで、本当は俺たちと同じように怖くて辛いって感じているんだと…。



「辛いとか、怖いとか…言って欲しいっす。」

「黄瀬…」

「俺、女の子に守られた事ないし、寧ろ煩わしいとか思った事もあるし、ベタベタ張り付いてくる子とか本当迷惑で…、だからこの人みたいに、誰にも媚びずに一人で頑張ってる子を見たら、怖くなった。本性は絶対黒いって疑って……でも、やっぱり普通に弱い女の子だったっすね。」

「お前なぁ…夕に事欠いて言いたい放題抜かしやがってッ」

「っちの事、今度は俺が守るっす。もう…守られるとかごめんだ。」



宮地が拳を震わせていると、黄瀬は吹っ切れたような不敵な笑みを浮かべを見てから、二人に宣言すると笑って見せる。
その笑顔が悔しいくらいに眩しくて、結局宮地にど突かれたのは言うまでもない。



時を同じくしてナッシュを見張る青峰と灰崎は、数メートル離れた位置からナッシュを見ていて、その視線に気づいているだろうに全く無関心にただぼーっと座っているナッシュに、灰崎が口を開く



「おい青峰、お前…あの男と達の関係、どー見る」

「あぁ?知るかよ、ろくに見ても無かったしな」

「ハッ、相変わらずな無関心ぶりかよ。まぁ…俺も絡みでなけりゃ、対して気にもしねーがな」

「…おい、お前…馬鹿な真似すんじゃねぇぞ」

「赤司と同じ事言ってんじゃねーよ、だいたい俺が誰をどう口説こうがお前らには関係ねーだろ」

「口説こうだぁ?良く言うぜ、テメェは他人の物を奪って楽しみたいだけだろ」

「それ意外に何が楽しいんだ?奪って奪われて、負け犬は全てを奪われても、文句は言えねぇんだよ」

「確かに、お前の言う事は一理ある。」

「「!?」」



ずっと黙っていたナッシュから声が聞こえたかと思えば、灰崎に同意する意見を口にし、口元を緩ませて笑うナッシュに、灰崎は楽しげに近付いてゆく



「丁度いい、聞かせろよの事、さっきあの優男と話していたの聞いていたぜ?あんたを抱いたんだろ?」

「!?」

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