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[黒子のバスケ] ロックオン

第7章 お前だけは許さない



氷室の向かう先に一人壁を背につけ座っていたナッシュは、口元を緩ませ顔を上げる



「との別れは済んだのか、色男」

「…別れはしない、お前に彼女は渡さない。」

「貴様には無理だ、この俺には勝てない。何もかもな」



ナッシュとこうして向かい合うのはあの日以来となる、氷室はナッシュの強さを理解していた。虹村と、三人がかりでも手も足も出せず完膚なきまでに敗北したのは、あの日だけだったから。
だからこそ、今度は負けられない。
二度も大切な人を奪われてたまるか。



氷室の決意に満ちた瞳に、ナッシュ自身も鋭く睨みつける。
二人の間に流れる緊迫感を打ち破るよう扉が開閉されると、探査に出ていたBチームが無事帰って来た事に皆安堵した。



「お疲れ様でした」

「あー、ちょぉ遅れてもうたな…せやけど、収穫はおうたで」

「あっ…福井さん、でしたね。」

「ああ…まさか、こんなに集まって…!紫原、お前もいたのか!?」



Bチームメンバーを向かえ入れた赤司は、今吉に続き入って来た福井健介に少々驚きながらも、紫原や氷室が来ているならば不思議ではないなと思い直し中に案内すると、未だ床に座ったままの紫原を発見した福井が紫原を指差したので、気付いた紫原も呆けた顔を向ける



「何だ、福井さんもいたんだ。」

「俺もいちゃわりーか!?つうか俺もって…?」

「室ちんも来てる、でもあっちにいる金髪と揉めてるみたいだよ」

「金髪?……誰だあれ、ガタイからしてスポーツやってる様には見えるが」

「まだ詳しくは分かりません、ただ…福井さんは存じないでしょうが氷室さんとここに来て仲間となったという女性と因縁があるようです。」

「氷室が?」

「まぁとりあえず、今回の探索結果報告をしおや、話はその後やな。」


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