第6章 過去の選択
二人はバスケの事になると血の気が多くなる、それも相手は名門バスケのメンバーとくれば、目の色を変える程ワクワクしているのだから、止めようがないのだ。
自身バスケは大好きだし、強い相手なら尚更やる気も出るので乗り気になったのだか、ナッシュと呼ばれる男性は、氷室達が了承すると口角を吊り上げた。
「OK、ならイベントで勝負だ。あぁ一つ言い忘れていたが、このイベントで勝ったチームは一つだけ負かしたチームから好きな物を奪えるルールがある、精々負けねー様に気をつけるんだな?」
「何だと?」
「ちょっと待って下さい!そんなの可笑しいじゃないですか、スポーツのイベントでそんなルール、聞いた事も」
「このイベントはナッシュのご両親がスポンサーなんだよ、ルールも商品も全てはナッシュが決めた事、分かったら負けた時の覚悟でもしておくんだな!アハハハッ」
男性三人が去って行くと、は不安な気持ちが顔に出ていたようで、氷室に手を握らせるとハッとしたよう顔を上げる。
「不安ならやめようか?が無理をする必要はないよ。」
「だな、あんなルール掟破りもいいとこだ、逃げるって思われんのは癪だが無理して迄出る事はねーよ。」
「…大丈夫だよ、二人がいるもの。二人の強さは私が一番しってるから。」
「!?」
「…参ったな。そんな事言われたら、勝つしかないよね虹村?」
「たりめーだろ。行くぜ、あのキザ野郎のスカした顔、歪ませてやる。」
「虹村君、口悪すぎ!」