第6章 過去の選択
「おいおい、高校生にもなって年下に手ぇだそうっての?」
「申し訳ございませんが、他を当たって下さい。彼女は俺の恋人なので。」
「辰也!虹村君!」
「、遅くなってごめんね。」
「…ッつ、テメェ…」
は氷室達が来てくれたのを見ると、男性達の脇をすり抜け氷室の腕の中に飛び込むと、氷室は申し訳なさそうに頭を撫でてくれる。
しかし頭にボールを投げられた男性が唸りながら振り返ると、氷室と虹村が遮るように前に立ってくれて、男性達が見えなくなった。
「おいガキ、今俺の頭にボールぶつけやがったな?」
「場もわきまえずナンパなんかしてっからだろ?少しはない頭が動いたんじゃねーの。」
「んだとっ!」
「まぁ待て、なかなか面白いガキじゃないか」
「ナッシュ?」
「よぉ、お前らのその格好…バスケするんだろ?なら、今日の学祭の目玉イベント、3ON3で勝負しないか?優勝商品も結構豪華だぜ?」
「ナッシュ冗談だろ?こんなガキ達が出ても一回戦だって勝てるわけねぇよ。」
「お前らは知らないんだろうが、このガキ達…最近この近辺のストバスで強いと評判になってる。」
「ま、まじかよ…?」
毎日のようにバスケに明け暮れているうちに、確かにストバスではそこそこ名が知れて来たのは事実だったが、まさかこんなところで勝負を挑まれるとは思ってもいなかったは、1人困惑していると、氷室と虹村は互いに顔を見合わせて不敵な笑みを浮かべたので、嫌な予感がした。
「勝負を挑まれちゃ、断れねぇよな辰也?」
「仕方ないな、…いいかい?」
「…反対しても、やる気でしょ?」
「「当然」」
「はぁ〜、なら聞かないでよ」