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[黒子のバスケ] ロックオン

第4章 認めてもらう為に



「警戒されるのは仕方がない事だとは思うから無理に頼って欲しいとは言わないけど、ここにいる皆が皆君を疑っているわけではないよ。」



それが当たり前であるかのように、伊月は肩を叩き去って行ってしまうと、は何も言えずに俯いた


「……さん?」

「黒子君の先輩て…不思議な人が多いね。」

「?」



赤司や花宮のように警戒されてもいいように、気を張っていたと言うのに、そんな優しい事を言われては気持ちがぐらついてしまう…



「深く考えないでいんじゃね?」

「高尾君は前向きですね。」

「黒子、これは前向きではなく短絡的なだけなのだよ。」

「んだよ、考えすぎは頭痛くなるだけだろ?ちゃんもそう思うだろ?」

「……そうだね。確かに、そうかも。」

「ほらちゃんも同意してるし、俺たちの勝ちな!」

「勝ち負け以前の問題なのだよっ!」



を囲い和気藹々な一年生達を遠目で見ていたBチームメンバーは、複雑な心境で見ていた



「伊月、お前何であの子にあんな事を…」

「ん?日向だってあの子が悪い人間でない事くらい分かっているんじゃない?」

「まぁ…あの様子を見る限りはな」

「お前ら、少しは警戒心を持て。フツーに考えて、やっぱあの子一人だけ浮いてるのは確かだろ?」

「笠松さん…」

「意外やなぁ、笠松は彼女の味方ではないにしても悪くは見てない思っとったわ」

「まだなんとも言えない、ってだけだ。赤司も話していた通り今はまだ見守るのがベストだろ。」



女性が苦手な笠松だが、こんな状況でも冷静に見極めようとする姿勢はやはり三年生の貫禄がある。しかし今吉が未だ何を考えているのかは誰にも分からず、側にいる若松も黙ったまま成り行きを見ているだけなので、日向と伊月は揃って苦笑いを浮かべていた。



それぞれに思う事はある中、2チームは体育館をスタートする
向かうはまだ探索をしていないエリアだが、には知りたい事があった



「タイガ、いくつか聞きたい事があるのだけど、歩きながらでいいから教えてくれる?」

「ああ、何だよ?」

「辰也とは日本で会った?」

「!…ああ、あいつとも大会で戦ったぜ、スゲー強くなってる。」

「そっか…」

「辰也と言うのは、氷室さんの事ですか?」

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