第3章 友との再会
「ですから可愛いはやめて下さい、そういった事は苦手なのでッ」
「何や、照れんでもええやん。これから一緒に行動するんや仲ようしような。」
「…悪いが、こいつにちょっかいかけんのやめてくれ…ださい。」
関西弁の彼がズイズイとに迫るのを遮るよう間に入って来たのは火神で、が呆気に取られる一方、そんなやり取りを面白げに見つめる男がいた
(虹村の女か…フッ、面白くなってきたぜ)
ピアスの彼のその視線の先で戸惑いを露わにして対応するは、彼が何かを考えているとは知る由もなかった。
一通り自己紹介も終わり、何とか名前と顔を把握しただったが、一点気になった事がある。
「赤司さん、ここにいるキセキの世代はシックスマンの黒子君も含め5名だけですか?」
「はい、一名…紫原がいません。」
「やはり、ならまだこの建物の何処にいる可能性は高いですね。」
「何故そう思う。」
「花宮さんも感じでいるのではないですか?5名が揃っているのなら当然全員集められていると考えるのがしっくり来ます。紫原君が黒幕なら話は別になりますが」
「紫原がんな事するわけねーだろ!?」
「青峰君!」
「確か、青峰君と桃井さんでしたね。私も紫原君が黒幕なんて微塵も思っていませんよ。紫原さんは興味のある事以外には無頓着でしたよね?修が話していました。勿論人づてに聞いただけなので何とも言えませんけど」
「…お前、さつき並みに情報能力がたけーな。」
「桃井さんとは比較になりませんよ、私のはただの知識ですから。
それよりも、まだ発見されていないのだとすると、安否が心配ですね…」
青峰に怒鳴られても物怖じせず笑って答えるに、桃井は心底驚いた。
青峰はお世話にも目付きが良くないから、睨まれただけで縮み上がる人も少なくはない、と言うのに自分と同じ年だと言うの落ち着き様に言葉を無くしてしまう。
でも何故だろう、こうして側にいるだけで気持ちが軽くなるような安心感がある、今日初めて会ったばかりの人なのに…
「では今から30分後に探索隊を2組出す、メンバーは…」