第4章 経始【進】
?「へぇー、それなら確かに、すぐに、斬ってしまうのは勿体ないね。利用できるなら利用しなくっちゃ。
ねえ?...えーっと、肘丸?」
?「膝丸 だ兄者!!
...まぁ、人間を使ってというのは気に入らんが、兄者がこう言っておられるのだ、その通りだろう。」
鶴丸の言葉に反応したのは薄い金の髪と瞳を持った男と、その男の発言に反応した 膝丸 というおとこだった。
それを筆頭に他の者達もざわめきだす。
?「だか、人間の手等借りたくもない。即刻殺るべきだ。」
?「確かに今までのものよりも清い神気を感じます」
?「霊力も高そうだしねー」
?「使うだけ使って殺すんならいいんじゃないか?」
一斉に言葉を発しだし、聞き取ることが困難である。
?「ちと静かにしてくれ」
そんな状況をたったその一言で制したのは、初の目の前で鎮座していた、他が霞むほどの美しさと、瞳に三日月を宿した男だった。