第8章 【軍神と夢魔】月雪花【DNH企画作品】※R-18
謙信「あいつは何をしているんだ」
風邪をひかないか謙信は心配になった。
しかしその姿が楽しそうだったのと、
雪を見つめる彼女が、
消えそうなほど儚くも美しく、
謙信は目を奪われていた。
そのため、謙信は葵に声をかけず、
部屋にはいり、葵と飲む準備をする。
机の上にお盆を置く。
もちろん葵の方を時折見るのは忘れない。
だが次の瞬間、
謙信は見たものに大声をあげた。
謙信「何をしている!!」
葵「え!?」
突然声をかけられ、葵はびくりとなる。
謙信「答えろ。今お前は何をした?」
葵「な・・・何もしてません・・・」
謙信「何も・・・なぁ?
雪を食べたように見えたのは俺の気のせいか?」
葵「・・・見てたなら聞かないでくださいよ」
葵は少しだけ罰が悪そうに答える。
謙信「花の次は雪か・・・
お前はなぜそうなる・・・」
謙信はため息をついていた。
謙信「・・・酒を一緒に飲もうと思ったが、
先に仕置きが必要だな」
謙信はそういうと冷えた葵の手をつかみ、
部屋の中へと入ると襖をしめた。