第6章 哀しみの雨
~ここは大佐の部屋~
大「イシュバールの民は、イシュバラを唯一絶対の創造神とする、東部の一部族だった。我が国に併合されたあとも、部分的に衝突はあったが、13年前、軍将衡が誤ってイシュバール人の子供を射殺してしまった事件を機に、内乱へと発展した。暴動は暴動をよび、何時しか内乱は東部全域へと広がった。7年にも及ぶ考謀の末、軍上層部から下された命令は
…【イシュバール殲滅】…
多くの国家錬金術師が、人間兵器として駆り出された。
そして国家錬金術師は、目覚ましい戦果をもたらした。
だから、イシュバールの生き残りであるあの男の復讐には、正当性がある」
……………。
エ「くっだらねえ!!」
エド…。
エ「関係ない人間を巻き込む復讐に、正当性もくそもあるかよ!!醜い復讐心を、神の代行人ってオブラートに包んで、崇高ぶってるだけだ」
大「だが牙をむき、向かってくるのは事実だ。そして我々も、死ぬわけにはいかない。次会ったときは、問答無用で、潰す!!」
全「はい!!」
ヒ「エド、アル、セレン。お前達はどうする?これから」
………。
エ「…また歩き出すよ。生きてる限り、立ち止まってられないからな」
ア「兄さん…」
「…エド」
エ「まずはお前の身体を直すために、俺の腕を元に戻さないと。鎧と魂の定着方法を知ってんのは、俺だけだからな」
「私もなんとなくわかるけど、エドのほうがより確実ね」
ア「だね」
エ「しょうがねえ!!ひさしぶりに言ってくるか!!うちの整備士のところに…」
「私も連れて行ってよ?1人でセントラルでお留守番とか嫌だからね?いいね?」
アエ「ハイハイ」