第6章 哀しみの雨
セレンside
エ「…!!」
「エド…大丈夫?」
ア「うなされてたよ」
エ「………」
全「………」
私達は東方司令部へ来た。
エドがノックしようとしたとき。
ガチャッ
ホークアイ中尉が出てきた。
ホ「あら、どうしたのあなた達。こんな朝早くから」
エ「あ、あのさ…タッカーとニーナ、どうなるの?」
ホ「!!…タッカー氏は資格剥奪のうえ、裁判にかけられる予定だったけど…死んだわ。2人とも」
ア「死んだ!?」
あエ「……!!」
ホ「いずれわかることだから教えておくわね。殺されたのよ」
あ「な…なんで…?」
エ「誰に!?」
ホ「わからないわ。私も今現場に行くところなの」
ア「僕達も行きます」
ホ「ダメよ」
あエ「どうして」
ホ「…見ない方がいい」
全「!!」
ザァァァァァ……
エ「……なあ。アル、セレン。俺達が信じる錬金術って……なんだろうってずっと考えてた…、『錬金術とは、物質の内に存在する流れと法則を知り、分解し、再構築すること。この世界も法則に従って流れ、循環している。人が死ぬのもその流れの内。流れを受け入れろ』…って、先生に良く言われたっけ……。わかってるつもりだった。でもわかってなかった。だから…母さんを…。そして今、どうにもならないことを、どうにかできないかと考えてる。…俺はバカだ…!!あの時から少しも成長しちゃいない…。雨ならモヤモヤした気持ち…流してくれると思ったけど…今は顔にあたるひと粒すら鬱陶しい」
アルが上を見た。
アルは、肉体がないから、雨が体をうつ感覚もない。それはきっと、寂しくつらいだろう。
ふと見ると、私達の前に人影があった。
?「鋼の錬金術師、エドワード・エルリックと、大空と大海の錬金術師、セレン・レリーフだな」
あエ「…………」
その人は片手を上げ…
……!!!!
「エド!!!」
エ「!!!」
ドゴーン
ゴーンゴーンゴーン