【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第1章 ~乱世から現代へ~
佐助「さん、行こう」
「あっ!うん!」
佐助に呼ばれ、急いで佐助たちの後を追う。
佐助「ハロウィンが近くてラッキーだった」
「本当だね…あれ?佐助くん、眼鏡あったんだ」
いつの間にか佐助がずっと掛けていた眼鏡に戻っており、驚いた様子で佐助に告げる。
佐助「うん、石碑の近くに落ちてたんだ。対衝撃レンズにしておいて良かったよ」
謙信「佐助。あの動いてる塊は何だ?不愉快な音だ」
佐助「あれは車といって金属の塊です。あの音はエンジンとクラクションですね」
謙信「えん…くら……何だそれは」
三成「建物の中に見えるあの明かりは、蝋燭よりも明るい光ですね」
「あれは電気だよ、三成くん。建物の中は電気がないと薄暗かったりするから」
幸村「にしても、ばかみてーに高い建物ばかりだなー」
秀吉「それにしても…この時代の娘は肌を露出しすぎじゃないのか?」
信玄「肌を見せることに抵抗がない娘が多いんだろうなー。天女もこの時代ではあんな着物を纏っていたんだな」
佐助「女の人なら、普通に着ていますね」
信長「どうやら、本当に貴様らのいう五百年後の未来に来てしまったようだな」
光秀「この時代の夜は少々騒がしく思えるな」
家康「少々どころか、かなりうるさいですよ…」
政宗「まるで祭りの夜みたいだな」
「確かに、この時代は賑やかな場所が多いから、乱世に比べたらうるさいかも…」
武将達は、見るもの、聞こえるもの全てにおいて興味を示し、次々に質問をすると佐助とも質問に答えながら歩いていく。
「佐助くん、これからどうしよう?私が住んでたアパートはすでに解約されちゃってるだろうし現代のお金もキャッシュカードも持ってきてないよ」
佐助「とりあえず、俺の知り合いの大学教授に掛け合ってみる。大学もすぐ近くだから行こう」
「うん、でも大丈夫かな?」
佐助「ハロウィンの事前準備とか言えば、この服でもそこまで怪しまれることはないはずだから」
(服装もだけど…この人数が寝泊まりできる場所なんてあるとは思えないよ)
の心配など気に留めることもなく武将達は愉しそうに回りを見渡しているのだった。