【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第4章 ハロウィン当日~乱世へ
政宗「、まだ食べてないのか?皮剥いてやるから座れ」
「うん、ありがとう…わぁ、柿だ!!」
信玄「あ、俺の分も頼む」
秀吉「俺もまだ食べてないからよろしく頼む、政宗」
政宗「何でだよ」
「ふふっ」
政宗「…ったく、仕方ねえ。今回だけだからな」
一瞬眉間に皺を寄せた政宗だったが、の楽しそうな笑顔と笑い声に小さく溜め息を吐き、あっという間に柿の皮を剥き、食べやすい大きさに切り揃えていく。
謙信「俺は早く酒が飲みたいぞ、佐助」
佐助「はいはい、わかりました。謙信様。もう少し我慢してくださいね」
信玄「そういえば、姫達の時代の酒もなかなか旨かったな」
家康「あ、しまった…『こーひー』持ってくれば良かった」
光秀「なんだ、家康。気に入ったのか?」
家康「そんなんじゃありません。薬に使えないかと考えていただけです」
政宗「その割りには向こうにいる間、結構飲んでただろ」
秀吉「茶とは違う旨さがあったと俺も思うぞ?」
家康「…俺の話聞いてます?」
五百年後の世にいる間、家康は慣れた手つきでコーヒーを飲むことが多く、マグカップで飲んでいる姿を良く目にしていたのだった。
信長「異国の飲み物だったからな。貴様らの時代のものは興を引かれる物が多かったのは確かだな」
「じゃあ、皆さんにもいい思い出になってるってことですよね?」
信長「そうだな」
幸村「俺は『らーめん』が一番の気に入りだなー。声かければおかわりまで出てくるんだからな」
佐助「幸村は替え玉しすぎでラーメン屋泣かせだな」
三成「ですが、そんな時代より、私たちの生きてきた乱世に戻って来ていただけて本当に嬉しく思います」
「うん、今の私にはこの時代の方が大切になっちゃったから後悔だって一つもないよ。これからもよろしくね」
三成「もちろんです」
ふんわりとお互い微笑み合う。
秀吉「そろそろ戻るか」
光秀「そうだな。城の者達も信長様の不在で騒いでいるだろうな」
「針子のみんなが心配してなかったらいいけど…」
(まさかタイムスリップしちゃうなんて思わなかったから仕上げてない着物とかもあるよね。戻ったら一番に針子部屋に行こう)
武将達はゆっくりと立ち上がり、それぞれの馬の方へと向かう。