【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第4章 ハロウィン当日~乱世へ
ーーーどれくらい走ったのだろうかーーー
追いかけていた警官が騒ぎながらパトカーを出動させ、サイレンが鳴り響く中、武将達は全員 呼吸を乱すことなく、ひたすら雷鳴轟く空の方へと走り続けていた。
佐助「っ!見えてきました!あそこです」
「あっ……!」
佐助が指差した先には真っ黒な雲が空を覆い、雷の音と共に乱世から現代へタイムスリップしてきた時と同様の雰囲気を醸し出していた。
佐助「皆さん、なるべく一ヶ所に集まってください」
政宗「漸く元の時代に戻って思い切り暴れられるな」
謙信「この瞬間を待ちわびていたぞ」
空に覆われた黒い雲から、ポツポツと雨粒が降り注ぎ、武将達の身体を濡らし始めたかと思った刹那ーーー
幸村「あー…やっぱ気持ち悪ぃわ…これ」
ふわふわと身体の浮く感覚に幸村が呟くと、タイムスリップしてきた時のように濃い霧のような中で皆が浮いているのだった。
佐助「とりあえず、皆さんでワームホールに巻き込まれたようなのでオールオッケーですね」
家康「目が回るんだけど……まだ?」
三成「私がお身体を支えておきましょうか、家康様」
家康「来なくていいから。…お前の方がフラフラしてるし、目を回してるんじゃないの?」
三成「心配して下さっているのですね、家康様!大丈夫です。見てください、ほら。この通り歩けますよ」
佐助「あまり離れないで下さい、三成さん。この状況だと迷子になります」
家康「……いっそのこと迷子になれば?」
秀吉「こら、家康!洒落にならないことを言うもんじゃない」
幸村「なる可能性あんのかよ」
「信長様、あの…」
信長「また空から落ちたくなければこのまま俺に抱かれていろ。それとも、また空から降ってくるか?」
「それは……嫌です」
信長「ならば大人しくしていろ。嫌がったところで離してやるつもりもないが」
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