【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第4章 ハロウィン当日~乱世へ
信長「あの女と約束しただろう、上杉謙信。乱世に戻ったら存分に相手してやる」
佐助「さん!早くこっちへ!」
「っ、うん!」
の必死な抵抗も虚しく、見物人の誰かが警察に通報したらしく辺りはパトカーや武装した警察らで騒然となってしまい佐助はワームホールが近付くのを待たず、自分達から雷鳴の轟く空の方へと向かうことにしたのだった。
???「止まれっ!お前達の持ち物を全て見せるんだ!」
「ーーーっ!」
あっという間に周りを包囲されてしまい、少し離れた場所にいたが取り残されるような形になる。
秀吉「!!」
佐助「忍法、煙玉マシマシ!」
ボンッッ!!!と凄まじい音と共に煙が辺りに充満する。
警官たち「うわっ!!」
「げほっげほっ…何も見えない…!どこ?」
信長「阿呆。こっちだ」
「げほっ!信長様…、わあっ!!」
信長の声がしたかと思うと、ふわりとの身体を横抱きにして走り出す。
警官「待て!」
信長に抱えられ、落ちないように必死に首に腕を回し後方を見ると、煙が風で流れ、警官達が威嚇発砲をしようとピストルを構えるのが目に飛び込んでくる。
「やめてっ!撃たないで!」
警官達の後ろにいた見物客が驚きの悲鳴を上げると同時に、先を走っていた武将達に追い付いた信長が落ち着いた音色で、ある男の名を呼ぶ。
信長「光秀」
光秀「承知致しました」
二人は短い言葉を交わし、光秀が静かに自分の銃を構えると、パンッ!と一発だけ発砲し、警官達の動きを止める。
佐助「絶対逃げなきゃヤバいやつだな。急ぎましょう」
謙信「敵に背を向けるなど性に合わん」
「信長様、もう皆さんに追い付きましたし私も走れます」
信長「貴様を降ろすことで遅れを取られる方が厄介だ。このままでいろ。貴様の命くらいは守ってやると言ったはずだ」
「でも…」
佐助「さん、ここは信長様に甘えていた方が懸命だと思う。君だと、俺達の速さに追い付けない可能性の方が高い」
「うっ……わかった」
(言われてみたら、さっきも私が遅れたせいで囲まれちゃったわけだし、降りることで迷惑をかけるくらいなら言う事聞いとこう)