【イケメン戦国】武将たちとハロウィン~逆トリップ~
第3章 お風呂合戦
秀吉「まてまてまてまて!何をしてるんだ、」
慌てたような口振りと手つきで、急いでの手を掴み三成のパジャマのボタンから手を退ける。
「わっ!秀吉さん、びっくりした!何って、ボタンを掛け直してるんだよ?」
悪びれた様子もなく、キョトンとした顔で秀吉に告げると、深いため息が所々から聞こえてくる。
秀吉「俺がやってやるから、こっち向け、三成。……っあーもう、何でこんなことなるんだ?!」
家康「何の躊躇いもなく男の着物を脱がせるあんたも、何の疑いもなくされるがままの三成も、手に負えないくらいバカだよね……」
信玄「石田三成…天然に見えて策士とは、なかなか侮れない奴だな」
幸村「いや、あれはただのアホだろ。いつもあんな感じなのかよ」
信長「……普段の三成の阿呆さについては言い訳せん」
三成「?はぁ…」
「三成くんはちょっと天然で不器用なだけなんだよ」
佐助「さん、それ、フォローになっていない気がする」
秀吉「ま、三成の世話を焼くのはもう慣れてる」
ようやくボタンを掛け終えた秀吉が満足そうに笑い、ソファーに腰かける。
しばらく、それぞれが酒を酌み交わしたりお茶を飲んでいると、湯浴みを終えた謙信が煩わしそうな音色で近付いてくる。
謙信「………佐助」
佐助「はい。……おっと」
「けっ、謙信様!?」
声のした方へ振り向いた佐助につられ、も振り向くと、お湯で濡れそぼった髪から滴が落ち、はだけた胸元へと伝っていた。
謙信「この珍妙な着物、どうにかしろ」
あまりに妖艶すぎるその姿に言葉を無くすとは対照的に、佐助はその表情を変えることのないまま立ち上がり、失礼します、とだけ伝え静かにはだけた胸元を隠すように手早くボタンを掛けていく。
謙信「……なるほど。そのようにして留めていくのか」
光秀「三成のように適当に留めることもせず、肌を晒したままとは…小娘の心ノ臓がどこまで耐えられるか愉しみだな」
「もう結構ヤバいです…じゃあ、私が最後なのでお風呂いただいてきますね」
顔を赤く染めたま立ち上がり、部屋へとパジャマを取りに行く。