第10章 パロッティ路地裏イチャイチャ in 政宗
「お、降ろして?」
「ダメだ」
「何でッ!?」
「転んだの、覚えてないのか?足捻っただろ」
.......そうだ。
久しぶりに政宗と出掛けられたのが嬉しくて、はっちゃけたら何かに躓(つまず)いて、捻挫したんだった......。
「...ごめん」
「お前、ホントに見てて飽きないな」
くっくっと喉仏が動いて、政宗に笑われる。やたら恥ずかしくなって、顔を見られないように政宗の胸へ埋める。
トクン トクン トクン トクン...
人気のない路地裏は、月の光に照らされて青白く先まで伸びている。
そっと盗み見上げた政宗の顔はとても精悍で、とても美しかった。
「足、痛むか?」
「...んーん、へいき」
「そうか。御殿に帰ったらすぐ手当てするが、今夜は無理できないな?」
「....っ、もぅっ!」
また政宗に笑われる。
『今夜』が何を示すのか。それを少なからず期待してしまう私も、大概政宗が好きだなと実感させられる。
「晴美」
「ん?」
「顔が赤い」
「もぉっ!!」
「はははっ」
*政宗ルート 完*