第10章 パロッティ路地裏イチャイチャ in 政宗
トクン トクン トクン トクン......
「んん.....」
「起きたか?」
ぼんやりと政宗の声がする。
コンペに向かう途中、関ヶ原の合戦を突っ切って、庭を見ながら照月と戯れる。
金平糖が池から噴水になって飛び出して、秀吉さんの顔をした3mくらいの巨人が、無邪気に池の鯉をがぶ飲みしているところだった。
「......きこうしゅ、こっちむいて..」
「は?なに?」
寝惚けてるだろ、お前。
カプッ
「ぎゃっ!」
鼻に感じた衝撃で目が覚めると、政宗が私の鼻を甘噛みしていた。
「な、なにっ」
「いや、そこは俺の疑問だろ。きこうしゅ、って何のことだ?」
「...は....?」
何だか夢を見ていた気がするけど、全部吹っ飛んでしまった。ただ、見ちゃいけないものを見た気がする感覚だけは鮮明に覚えている。
政宗に奇行種が何なのか説明しようとして、違和感に気付く。
私、お姫様だっこされてる?