第6章 路地裏イチャイチャ in ドーラ
とある港町。
ここは海賊たちが集まる酒場。
「がははははっ」
「おーい、酒だ酒ぇ!」
何人もの屈強な男たちが大声で笑い合い、店内はあっという間に、熱気と酒臭さにまみれた。
かつての海賊が隠した財宝を狙う者。
港を見つけては手当たり次第に荒らし回る者。
(ふんっ。なぁにが海賊だ、馬鹿馬鹿しい。頭の足りないボンクラどもの集まりじゃないか)
この酒場の一人娘、ドーラは、横暴なこの海の男たちが大嫌いだった。
気性の荒さは、その辺の男たちに負けない。
父親の手伝いで酒樽を担いでいるうちに、うら若き乙女とは比べ物にならないくらい筋肉がつき、暴れる海賊たちを見て、喧嘩の仕方も覚えた。