第6章 我愛羅さま
「花奏、起きろ。朝だ」
じわじわと窓から映る景色が明るくなる頃、朗らかな声が耳に流れる。
我愛羅さまが顔を近づけ、目を薄く細め微笑している。
その色気立つその美貌に、私は目を泳がせ、頬をほんのり淡いピンクのチークを塗ったように染めている。
こんなに間近で挨拶をされた事がない。しかも相手は我愛羅さま。
「我愛羅さま、おはよう…ございます。な、なんだか恥ずかしいですね…?」
布団で一生懸命隠すが、まっ裸だ。
恥ずかしい。
「そうだな。オレも照れる。花奏、今日は仕事を休まないか?放したくない」
我愛羅さまは私に甘いキスをしながら呟く。
「我愛羅さま⁈……いえ、今日は確か会議が……」
「却下だ。全部無しだ。わかったな」
我愛羅さま、ダメですって…!と言う前に私は快楽の波にさらわれていった。
✽✽✽✽✽
我愛羅さまと、
その後、結婚するが、
今もおそばで秘書として頑張っている。
お腹に赤ちゃんがいるが、まだ働く予定だ。
我愛羅さまは、毎日お腹を撫でてほんのりと目を細めた。
fin