第22章 シカマル
「綱手さまによ、オレ聞いたんだ。なんでオレと花奏は任務いっしょにならねーんだって」
「えっ」
私の酔いが徐々に冷めていく。
自分が入れた冷たいお茶を、一気に喉に流し込んだ。
シカマルが、
綱手さまに聞いた…??
「待ってよ。どうして、そこまで気にするの?別にいいじゃん。いっしょに任務しなくても、だいたい」
そこまで言って止める。
シカマルの目が私を離さなかった。
ずっと、そらさずに見ていた。
「だいたい、なんだよ、言えよ。その先の言葉を。言わねーからわかんねーんだよ。ちゃんと自分の言葉で言ってくれよ」
シカマルは厳しい口調で発する。頭をガシガシと、かいた。
「綱手さまに言われた。おめーが、イヤだって拒否してるってな。なんだよ、オレが、なんかしたかよ。急に避けてよ……。あの時は、受け入れてくれたじゃねーかよ」
シカマルが、
私の肩を掴んで、
そのまま身体に抱き寄せる。
一度だけ、キスをしたことがあった。
そのあと中忍試験。
私は顔が
たちまち赤くなる。
「逃げんなよ、花奏。つれーんだよ、マジで。そんなに、イヤだったのかよ?」
心臓の鼓動が
ドクンと音が鳴る。
「ち、ちがうよ…」
テマリさんがいるのに。
頭で分かってる。
でも、いま、いちばん……
涙が出てしまうほど、嬉しい。
抱きしめてくれて嬉しいのだ。
「花奏…」
シカマルの顔が近くに寄る。目を薄く閉じると、キスをされた。
唇がゆっくり重なって、また離して、もう一度、顔を寄せた。
口を開けて、深く舌を絡めた。
「ん、ん、…」
背中にかかる力が強くなって、そのまま絨毯の上に押し倒された。
「シカマル……、待っ」
「花奏は、
欲しいって顔してるぜ?」
「なっ…!ちが…」
「ウソつくなよ」
またキスをされる。だんだん息が上がる。
いつの間にか、流されていた。