第15章 上忍カカシ
「お前、いい性格してるね」
憎々しい様子でとなりの席で座るカカシ。ああ、快感ってもしかしてこの事かもしれない。
「あら、嬉しい。カカシ様に褒めてもらえて光栄ですわ」
にっこりと笑みを浮かべて、カカシを見つめた。
「ちょっと口開けてよ?」
「……は? どうしてよ」
と言ったあとだった。
後頭部を思いっきり掴まれて、引き寄せられて、そのまんま喰われるようなキスをされてしまった。
口の中の飴玉を舌を絡めて奪ったら、なに食わぬ顔で口布を元に戻して、イチャパラを読み出した。
「な、な、な!!なにし!!」
慌てて思わず口を手で塞いだ。この人今、いけ飄々と……、信じられない。しかも素面だ。カカシ、何にもやってないみたいな素振りで本を読んでいる。
「あ、ほんとだね。あんま甘くないかも…んーー……」
そう言ってこっちを見た。
心臓が跳ねる。
カカシの瞳は、射抜くように真っ直ぐ。
「いや…あの、ご、ごめん、そんな怒ら……」
「は?なに言ってんの?」
と言ったあとだった。
私の口に置いた手をひょいと外し、またもや舌を絡めてキスをされた。飴玉が舌を伝い返ってくる。
「やっぱりいらない。飴好きじゃないし。……ん? 花奏、なに顔赤くしてんの?朝から、いやらしいこと考え過ぎじゃない?」
口布を戻して半眼でつっこむカカシ。さっき言った私の言葉を知って仕返しをしてくるのだ。
「っ!! いきなり、き、キスなんかされたら、誰だって……!!」
「それ以上、可愛いくないこと言うと、もっとするよ?」
「ーーっ!?」
「好きだよ、花奏」
「!!」
待機が終わったあと、お持ち帰りされた。
fin