第4章 2回目
「ねぇ名前なんていうの?」
突然そんな事を聞いてきた。今更と思ったが、確かに私は名乗ってはいなかったなとも思った。しかし、私は何も返事をしなかった。
「さんざん嫌がった後はだんまりか…。」
乳首から顔を離れされたのが感覚で分かる。そして彼が次に口をつけたのは、下半身の方だった。
舌でクリトリスを刺激され、膣には指を入れられ、弱い部分を触られる。私は目を固く閉じ、ぞくぞくする感覚に身じろぎながらも、口に手の甲を当てて声を我慢する。
「声きかせて。」
そうつぶやき、彼は私の両手首を捕まえて、また手錠をはめる。その手錠の鎖は頭上へと引っ張られ、腕を下ろせなくなるように固定された。また責めが再開されたが、それでも私は必死に声を我慢する。
絶頂に至った瞬間も、腰をぴくぴくさせながらも声は我慢できた。
「強情だね。」
彼にキスをされた。甘く優しいキス。逃げてもどこまでも追ってくるキス。私から絡めることは決してないが、いとも簡単に吸い上げられてしまう舌。
彼はそんなキスをしながら私の秘所に自身を突き立てる。
「ほんとはもっとご奉仕して欲しいんだけどなぁ。」
そんな憎たらしい悪態をつきながら彼はどんどん私の中にその身を収めていった。どうしようもない圧迫感と始まりだした律動から発生する確かな快感を感じる。
「君の精気ってなんかこう…癖になるなぁ。」
運動を繰り返しながら、彼はそんなことを呟く。そして彼は私の身体を起こし、対面座位のような姿勢をとらせる。だが、手錠の鎖に十分な長さはなく、私は腕を下ろせない状態のままだった。当然胸は無防備で、下から突き上げられながら、乳首を口にふくまれころころと舌でころがされる。
「ふっ…ん…」
時折息は漏れてしまうものの、なんとか最後の砦は保つ。しかし、いいところをつかれ、乳首にも刺激を与えられて確実に頭の中は快楽でパニックになっていく。
その様子を察したのか、彼はその動きをすぐにはやめなかった。やがて、私は身体をくねらせてイッてしまった。