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エラリーの彼女【名探偵コナン】

第30章 後始末とこれから


翌朝。

わたしがベッドの中で目を覚ますと、すぐ隣で秀一さんが寝ていた。
・・・夜中に起きてベッドに入ってきたのだと察する。

また彼を起こさないようにベッドから這い出て、支度を始める。

しばらく家を空けてたから家にはロクな食材が無い。でも無いなりに朝食らしい物を用意して、秀一さんを起こす。(彼だって今日も忙しい筈だから)

秀一さんの姿のままの彼と二人で朝食を食べ、秀一さんは工藤邸へ、わたしは先程警察から連絡があったので、宗介さんを迎えに警視庁へ向かう。

ちなみに、あの組織の三人の身柄を確保したことは世間一般にはまだ知られておらず、日本警察の一部とFBIの一部が把握しているだけ。残党達に徒党を組まれるのを防ぐ為だ。




地図を見ながら、ひとり警視庁付近へ来てみて驚く。霞が関ってテレビでは見たことあるけど、改めてすごい所なんだなって・・・
この辺一帯に日本の中央省庁が集まってる。ただのビル群とは訳が違う。歩いてるスーツの人、皆官僚なのか?と思ってしまう。


警視庁へ入り受付で事情を話すと、すぐに違うフロアへ案内され、何やら手続きをされ、待たされること数分。


「葵ー!」「宗介さーーーんっ!」


出てきた宗介さんに人目も憚らず飛び付き抱き合って、無事また再会出来たことを喜ぶ。
すぐにタクシーを拾って探偵事務所へ。


何がどうなってこうなったのかを説明し終え、ひと息つく。


「葵・・・すまんかったな、こんな事に巻き込んでしまって」

「もー大変だったんですよ!ほんとに!でも周りの人達にほんっとに恵まれて・・・なんとかやってこれました・・・」

「工藤優作に、沖矢くん、それに安室透か・・・」

「勿論彼らもですけど、エラリーのママにもポアロのマスターにも良くしてもらって・・・この事務所、宗介さんが居なくなってから、家賃ずっとタダにしてもらってたんですよ!」

「なんだと?じゃあもう少し俺は隠れていた方が」

「ダメです!ちゃんとママに挨拶しに行きましょう!」

「冗談に決まってんだろー・・・」




宗介さんが事務所に帰ってきた途端、わたしの中では“全てが終わった”ように感じられた。

まだ謎は多いけれども、とにかく、よかった。
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