• テキストサイズ

エラリーの彼女【名探偵コナン】

第29章 捕われた子猫


かおりが帰って来ないと騒ぎになってから30分程が経ち。
(勿論沖矢の姿だが)赤井と降谷も工藤邸に来ていた。彼女が心配なのと殆ど寝ていない事も相まってか、彼らにはいつも程の覇気は無い。

ちなみにジョディとキャメルは未だ張り込みを続けている。


「すみません・・・僕がちゃんとかおりさんを送り届ければよかったんです」降谷はリビングのソファに座り、肩を落としながら言う。

「いえ、それこそ、僕がちゃんとついて行くべきだったんです」沖矢もその正面で項垂れている。

優作に至っては、何も言わず頭を抱えて部屋の隅で壁にもたれている。

「安室さんも、昴さんも・・・悪いのはかおりさんを連れ去った犯人でしょ?今はそいつを捕まえてかおりさんを助ける事を考えようよ」キッチンから出てきたコナンは二人にそう言って、コーヒーを彼らの前に置き、座る。


何故彼女は姿を消したのか。
連れ去られたのだとしたら、犯人は組織の人間なのか。
だとすれば、昨日バーへ顔を出したのがマズかったのか。
それとも彼女の上司を匿っている場所を知ってしまったのがバレたのか。

かおりの顔を知っている組織の人間・・・となると、おそらくベルモット、奴の仕業なのか。

でもベルモットは以前バーボンと密約を交わしているのだ。葵かおりには手を出さないと。

まあ所詮口約束だし、相手は女、言う事がコロコロ変わってもおかしくはないが・・・


まずは、優作とコナンを家に残し、沖矢と降谷でかおりの工藤邸を出てからの足取りを追ってみることとなる。


「まずは事務所の方へ行きましょうか」

「そうですね、一階の喫茶店は時間的にまだ開店前だったかもしれませんが・・・ママにも話を聞いてみましょう」

「ええ、近くの方にもかおりさんを見ていないかあたってみましょう」



そしてエラリーにやってきた二人。
営業中の店内に入り、ママにかおりを見ていないかと尋ねると、ママは驚いた顔で彼らの顔を交互に見る。
(ママは安室とかおりが旅行に行ってるものだと勘違いしてるからだ)


「えっかおりちゃん!?・・・ここ三日程見てないけどねぇ・・・何かあったの?」

「いえ、こちらの問題なので大丈夫です」

「ありがとうございました」
/ 476ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp