第1章 米花町2丁目21番地
アメリカ、ロサンゼルス。工藤夫妻の宿泊しているホテルにて。
「有希子!FBIの赤井くん、分かるだろ?」
「もちろん!私が彼に変装術教えたのよ?今は、沖矢昴くんよね?」
「そうだ、今新一から連絡があってな、その彼が住んでたアパートが火事で燃えてしまったそうで。しばらく米花町の私達の家に住まわせたいそうだ。家の勝手のこととか、帰って教えてやってくれないか」
「あらちょうどよかった。明日からかおりちゃんが東京に出て来るから一度帰ろうと思ってたのよーって!?かおりちゃんにも米花町の家住んでもらうことになってるんだけど!」
「何?かおりちゃんって有希子の従姉妹の子か?
聞いてないぞ」
「だって優作執筆で忙しそうだったから・・・後で話そうと思ってて忘れてたのよー。もう家の鍵かおりちゃんに送っちゃたし」
「二人で住んでもらうのか?・・・赤井くんに限って妙なことはないとは思うが・・・」
「妙なことがあったらどうしましょうねっ」
「有希子はなぜそんなに楽しそうなんだ。赤井くんは今変装中なんだぞ、同じ家で暮らせばバレる可能性が非常に高くなる。その事実を知れば、かおりちゃんにとって大きな負担になる」
「かおりちゃんなら大丈夫よー!知ってる?あの子今探偵さんなのよー。多少のことは受け入れてくれるんじゃないかしら」
「・・・新一と赤井くんと相談する。このことはまだ話すなよ。やっぱり私も明日一緒に日本に帰るから、有希子、準備しておいてくれ」
「はーい」