第14章 コーヒーブレイク
しばらくして頭が冷静になってくると、キッチンでほぼ素っ裸で床に座り抱き合っていることの異常さに気付く。
極めつけはここが工藤の家だという事。コナンくんが知ったらまた怒るだろう・・・
もちろん知らせるつもりなんてないけど。
秀一さんに掴まりながら立って、鍋の中を確認すると、中身は順調に煮込まれているようだった。
喉を潤して、服を適当に着て。
順番にお風呂に入って、夕食をとり。
久しぶりに一人で夜の時間を過ごす。
今夜はようやく、誰にカラダを求められることも無くゆっくり寝れそう。
昨日の残りのワインを飲み、ベッドに入ってここ数日の事を思い起こす。
キッチンでセックスすることよりも、はるかに異常な世界でわたしは生活していると思う。
それが嫌だという感情はないけれど。
宗介さんに話したら、きっと驚くだろう・・・
そしてわたしを巻き込む形になったことを謝られるだろうか。
・・・例の組織が壊滅したら、秀一さんはアメリカに戻るんだろうか。
零だって、ポアロやエラリーに居る必要もなくなる。
新一くんもまたこの家に住むんだろうし。
わたしはその時どうなるんだろう。
そんなことを考えながら、眠りについた。