第11章 再会する彼ら
「久しぶりに女子高生の恋の話なんて聞きましたよー」
彼女達もコナンくんも帰り、変装を解いた秀一さんと二人で夕食の準備をしながら話す。
「あの子達にも彼氏はいるのか?」
「園子ちゃんには空手の世界チャンプの彼がいるみたいで、蘭ちゃんは新一くんに告白されてまだ返事してないんだーって」
「そいつは面白い話だな・・・」
コナンくんたら、好きな女の子と同居してるなんて。毎日どんな気持ちで一緒にいるんだろうか。
「世良という子の話はしていなかったか?」
「特に無かったと思うけど・・・さっきもその子の名前言ってましたよね。誰なんですか?お気に入りの女子高生でもいるの?」
野菜を切っていた手を止めて、秀一さんの方を向く。
「そんな顔で見るなよ・・・俺は高校生を女としては見れん。世良真純は俺の妹なんだ。あの子達とよく遊んでいるようでな」
「妹?苗字違うんですね・・・そういえば太閤名人とも違うけど・・・てか結構歳離れてません?母親は同じなんですよね」
「そうだ。まあ色々あってな・・・ウチは複雑なんだ」
「へえ・・・じゃあ、その妹さんに彼氏がいたら、どうします?」
「あいつはそういうのは、まだだと思うが・・・」
「最近の高校生は結構大人ですよー?」
「いや真純に限って・・・」
「今度聞いておいてあげますよ」
「ああ頼む」
少し可愛い秀一さんを横目に、調理を再開した。
しかし“ASACA”とは、何なのだろうか。
ネットニュースで話題になってるそうなので、おそらく組織も察知して探ってくるだろうとの事で。
「降谷くんに一度聞いてみてくれ」と頼まれた。
ちょうど良いのか悪いのか、明日はエラリーに零と二人で入る日だ。