第11章 再会する彼ら
それから数日後。
事務所で仕事をしていると、秀一さんから連絡があった。
“ボウヤと知り合いの女子高生が、家に掃除をしに来るそうです。ウチに住んでもいない方に掃除をしてもらうのはしのびないので、かおりさんも暇でしたら一緒にしませんか?”
知り合いの女子高生?新一くんの友達?どんな子だろ。可愛いのかな。
秀一さんはさすがに高校生には興味ないよね?
いや、無いとも言い切れない・・・
・・・気になる。
仕事をキリのいい所まで仕上げて。まだ昼過ぎだけど、今日は帰る事にする。
家へ戻ると、既にコナンくんと女の子が二人来ていて。
コナンくんに紹介される。
「僕の遠い親戚のかおりさん!」
「葵かおりです。有希子さんの従姉妹の娘なんです」
「こっちが蘭ねーちゃんだよ」
「初めまして。毛利蘭です。コナンくんは今ウチで預かってて・・・」
という事は毛利探偵の娘さんか。清楚で礼儀正しくて、しかも可愛い。
隣の子は、派手な感じ。
「こっちが、園子ねーちゃん」
「鈴木園子です!かおりさん、一度お会いしたかったんです!」
「わたしの事知ってたの?」
「そりゃもう。最近ポアロで話題ですからー」
「ああそう」
安室透の仕業か。女子高生にまで何喋ってるんだあの男は。
「実際、安室さんとはどうなんですかっ?」
「どうって・・・何もないよー」
「かおりさんは、僕の恋人ですから」
昴さんに突然肩を抱かれた。
女子高生二人にキャーキャー騒がれ、コナンくんには呆れた顔をされ。
それが落ち着いたら、皆で掃除を始めた。
「そういえば・・・世良真純さんでしたっけ?彼女は来なかったんですね」
昴さんが彼女達に問う。
「ああ・・・世良ちゃんも誘ったんだけど」
「何かまたホテルを引っ越すからバタバタしてるらしくて」
「その世良さんの周りに変わった人とか見かけませんでしたか?」
「変わった人・・・?」
「そう例えば・・・絶えず周囲を警戒し危険な相手なら瞬時に制圧する能力に長けた・・・浅香と言う名の・・・まあそうは名乗っていないでしょうけど」
昴さんはこの子達に何でそんな事を聞くのだ?
コナンくんと目が合う。
彼も同じように感じているようで不思議な顔をしている。