第9章 今夜の予定は?
「・・・おい、起きろ、かおり」
秀一さんが呼んでる・・・?
「かおり」
うん・・・そうだ。大好きな人の声がする。
「俺の部屋で気持ち良さそうに寝やがって」
・・・秀一さんの部屋で寝ていたことを思い出し、目が開いた。
「お・・・おはようございます・・・」
「おはよう、寝心地はどうだ?」
「最高でした・・・ははは」
「そろそろ起きんと間に合わんぞ」
「うそ!え?」
「メシ、作ったから食べろ」
「はい!」
アラームを設定していたスマホは自室に置きっぱなしだったようで、全く時間が過ぎていることに気付かなかった。
おかげで秀一さんや零との事をモヤモヤと考える暇もなく、バタバタと支度をして仕事に行くことができた。