第9章 今夜の予定は?
荒い息を整えながら、裸で横になったまま微睡む。
「零って綺麗な身体してるよね・・・ずっと見てられそう」
「かおりさんこそ、綺麗だけどね・・・」
零の褐色の肌が、元々綺麗だけど・・・骨格や筋肉をより美しく見せているように思う。
次第に身体の火照りも引いて、徐々に寒さを感じてきて。布団を手繰り寄せ二人で包まった。
「風呂入ろうか」
「うん。お風呂どこ?」
「・・・あそこ、かな」
脱衣所には、浴衣と国産ブランドの高級ラインのアメニティまで揃っていて。おかげで何も困らないから助かるけど、ここは一泊食事付きで一体いくらかかるんだろう・・・
浴槽に零と向かい合って浸かりながら聞いてみる。
「安くはないけど、それで安心を買ってるようなもんだよ。支払いの事なら気にしなくていいから」
「でも」
「僕には休日っていう休日が滅多に無いから。そもそも金を使う時間が無くて貯まってく一方だし」
「・・・降谷零と、安室透と、バーボンと?他には無いよね」
「今は無い」
「“今は”ねー・・・」
「でも仕事の話はここらで止めないか?今日はかおりさんを堪能させて」
腕を引かれ、近くに身体を寄せられる。
額や頬に口付けられ、唇に触れそうな距離で零の顔が止まった。
・・・キスしてくれると思ったのに。
もどかしさに耐えきれず、自ら唇を合わせた。
「可愛い。もっとして・・・」
背中に手が回され、更に近くに抱き寄せられて、零との距離はもう、身体が触れ合いそうなくらい近い。
零の首に手を回して、口付けた。
何度かキスを繰り返すうちに、身体はピタリと密着していて。
零の下半身が反応しだしたのが分かり。わたしの身体の奥もまた疼き出す。
「零・・・触って?」
手を取って、自分の乳房へ導く。
柔らかく揉まれると、先端はみるみる硬くなって上を向く。そこをやさしく摘まれ声が上がる。
「あぁ・・・っ」
零の首筋から耳の裏へ舌を這わせて、耳たぶにもキスをすると、彼の口から漏れる吐息が色を含んできて・・・こっちがゾクゾクしてしまう。
「あぁっ・・・零・・・もっと」
零の乳首に触れてみた。 指の腹で擦ると先端が硬くなってくる。
「ああ・・・かおりさん・・・っ」
零の手はわたしの秘部へ降りていく。