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夢見の巫女

第1章 今日も夢を見る







「為次郎さん」


品のいい足音をならし廊下をあるく少女
盲目の青年に彼女は会釈した。


「おおかぃ。どうした?歳か?」

「はい!」

「あいつはまた試衛館だぜ」

「いってみます」

「まてまてまて…」



私のかたをガッチリつかむ為次郎さん












私は夢見。
夢の世界で現実の未来をみる者。

そう夢見の存在を父に聞いた。

父は神社の神主だ。
私はその跡継ぎの巫女
夢見を求めて神社には沢山の参拝客が来る。

今日もまた私はその客たちから逃げてきたところだ。










「どうでぇ、仕事の方は?」


「相変わらず、見たいときには見れずいきなり倒れこんでしまいます…巫女なんて、私にはできない」


「ならなおさらここで待ってろ。なんのようか知らねぇが、倒れられちゃ困るんでな」


「…はい」


「もう黄昏時だ。女一人歩かすには遅い。歳に送っていかせよう」


「はい」


なにも言い返せない。
私の仕事は主に黄昏時だ。

眠くなる
黄昏時。
実家の神社では参拝客がまっていると思われるが
私は歳と話さなくてはならない。
本当に大切な話があるのだ。



いきなり路上で意識を失ってしまうということを心配して、為次郎はを引き留める。








「なぁ…歳の未来最近みてるかい?お前はあいつの夢をよくみるだろ?ちょっくら心配でな。」


「沖田宗次郎に関することを、よくみます」


「辻斬りだなんだと、巻き込まれちゃあたまんねぇからな」


「その事で今日は来ました」
















「兄貴、ドス貸してくれ」


「ばったばったと品のねぇ足音しやがってお前は。」


「そんな話いいんだよ」

「今がきてるぜ?それでもドスがいるのか?」


「?」



「おめぇの部屋だ」


「…」




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