第4章 1人じゃない
「降谷さん…相楽をどうにかしてください。もう見てられません」
風見が頭を下げ俺に懇願してきた。
降谷もこのままでは彼女が壊れてしまうとずっと思っていた。
その日の仕事の帰り降谷は彼女に声をかけた。
「相楽、家に帰れ」
「嫌です」
即答で返すか…
「お前は気づいていないかもしれないが皆心配してる。最近は仕事も落ち着いてきたから明日は休んでいい」
「休んでいる暇があるなら働いた方がマシです」
全くこいつは…そう思いながらもふと疑問に思った。
そして彼女の腕を掴み歩き出した。
「ちょっ、降谷さ、どこに」
「いいから付いて来い」