第12章 12Qー本音で宜しく
「1年生集まってーー。」
仮入部最終日である日曜日、パス練習の途中で集合をかけられた私たち。
昨日のキツイ1日練習のせいで急に走り出すと足が…ぴくぴくする……。
その現象が起こっているのは私だけでは無いらしく、初日より周りの皆も行動が遅くなっているのがわかった。
「本当にいきなりなんだけど、今から練習試合を行います。」
精一杯力を振り絞って集まったところに掛けられたその言葉。
そんな真弓さんの言葉に少しざわつく一年生。
それもそのはず、私たちは一週間基礎的なことを永遠とやってきたため、試合形式の練習は一切やっていない。
「ウチでは毎年恒例なんだけど、仮入部最終日の練習試合での活躍度で軍に振り分けられるの。
まあ一年生から一軍に行ける人は本当に限られてるから、二軍か三軍、どちらに入るか決める試合って感じね。」
皆はまだ騒ついているが、私は1人納得をしていた。
なるほど、ここで振り分けをするのか。
確かキセキの世代は最初から1軍だったよな…。