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【黒子のバスケ】幻の7人目

第9章 9Qー権力行使




私たちは上着を着たあと、スニーカーに履き替え体育館の外に出た。

四月とはいえ、夜はまだ少し冷える。



「競争、しませんか?」

「絶対負けないよ。」

「僕も負けません。」




汗をかいた後の肌に触れる冷たい風が、とても心地よく感じた。



***





「おい名前~~~。」

大きな声で私の名を呼びながら1-Aの教室にズカズカと入ってくる青髪の大男。


私は今中学校生活の中で唯一の至福のひと時であるお弁当の時間を楽しんでいるのだ。

できればそっとしておいて欲しい。


「もう少し静かにしてよ…。」


「だってよ、お前昨日1on1やるって約束したのに帰りいねーんだもん。」

私がご飯を食べる手を止めずに言うと、少し怒ったように言い返してきた青峰。


今めちゃくちゃ幼く見えた…。
…笑える。

でも、そんなこと言ったらもっと怒るだろうから口には出さない。


「ごめんごめん。
昨日練習のあと外周してたからさ。」

「お前ミスしてなかったじゃねーかよ。」

「あー……。」
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