第7章 7Qー勝者は報われる?
教室に帰ると美祐ちゃん含めた女子5人にあの後どうなったのかと質問されまくったが、軽く受け流して自分の席へ向かった。
椅子に座ろうとする私に鋭い視線を突き刺す赤髪君。
「…なに赤司。」
「やはり黄瀬と仲が良いようだね。」
「どこを見てそうなるのか聞きたいよ…。
てか赤司に関係ないでしょ。」
「関係あるよ。
なぜなら君は“大切な”バスケ部員だからね。」
相変わらず口角を上げただけの冷たい笑顔で見つめてくる。
「その顔怖いから。」
いかにも 意外だ といった顔をした赤司。
「…僕に面と向かって“怖い”と言ってきた奴は君が初めてだよ。」
そう言いふっと笑った。
私の目の前にはいつの間にか威圧感が消え優しい笑顔になった赤髪の男の子。
こんな顔もするんだ。
漫画の中では恐ろしい赤司しか書かれてなかったし、実際赤司の日常なんてちっとも興味がなかったが…。
もう少しこの不思議な帝光バスケ部次期主将のことを知りたいと思った。