第5章 5Qー キムチサワークリームトルネード
夕食を食べ終え自室に戻る。
私は新しいノートを取り出した。
何を書くのかというと、自分が今持っている『黒子のバスケ』についての記憶。
このままこの世界での生活が続いていけば、黒バスについての記憶は必然的に消えていく。
例え忘れたとしても生活に支障は出ないと思うが、こんな私の記憶でももしかしたら役に立つときがくるかもしれない。
そのもしものときのためにノートに書き留めることにした。
まず一ページ目には大まかにキセキの世代の概略を。
『赤司征十郎 オッドアイ
青峰大輝 ストバス ゾーン
紫原敦 デカイ 壁
緑間慎太郎 全コートシュート範囲
黄瀬涼太 真似っこ
黒子テツヤ ミスディレ
桃井さつき 情報すごい 』
「…ちょっと適当すぎるか…?」
少し心配になったので、彼らが進学するであろう高校名も付けたしておいた。
他にも誠凛メンバーや、その他の高校の選手とその特徴を覚えているだけ書き出していく。
「できた…。」
ノートを閉じ、表紙にある名前の欄に名前を書く。
『黒子 名前』
まだまだ慣れない苗字だが、
昨日よりなんだかしっくりきた気がした。